
バーチャルオフィスを使うと、融資の審査で不利になるって本当ですか?

バーチャルオフィスというだけで融資が受けられなくなる、ということはありません。

そうなんですね。でも、何か気をつけることはありますか?

伝え方や準備の仕方で印象は変わってきます。一緒に確認していきましょう。
事業資金の融資を申し込む際、登記している住所がバーチャルオフィスだと、審査に不利な影響があるのではないかと心配になる方は少なくありません。
そこでこの記事では、バーチャルオフィスを利用している企業が融資を受けるとき、実際にどのような点が見られているのかを解説していきます。
コロナ融資制度の概要から、現在利用できる融資の種類、バーチャルオフィスでも申請しやすい制度まで、できるだけ具体的にまとめました。
融資を受けるときに不利にならないための伝え方や準備の進め方も紹介しています。
読み終えるころには、バーチャルオフィスと融資の関係について、不安に感じていた点が整理されているはずです。
ぜひ最後までお付き合いください。
バーチャルオフィスとは

バーチャルオフィスとは、実際の作業スペースを持たずに、事業用の住所や電話番号などを利用できるサービスのことです。
法人登記や名刺、Webサイトに記載する住所として利用できるため、自宅の住所を公開したくない方や、都心の一等地に拠点を構えたい方に選ばれています。
月額利用料も比較的安く設定されているサービスが多く、固定費を抑えたい個人事業主や一人で経営する事業者との相性も良いといえます。
バーチャルオフィスの基本的な特徴
バーチャルオフィスで提供されるサービスは、運営会社によって幅があります。
代表的なものは、事業用住所の利用、郵便物の受け取り・転送、電話番号の貸し出し、来客対応や会議室利用などです。
どのサービスがどこまで含まれているかは、契約前に必ず確認しておきたいポイントです。
バーチャルオフィスのメリット
バーチャルオフィスを利用するメリットは、主に3つあります。
初期費用や月額費用を抑えられる
実際にオフィスを借りる場合、敷金や礼金、内装費など、開業時にまとまった費用が必要になります。
バーチャルオフィスであれば、月額数百円から数千円程度で利用できるサービスが多く、初期費用も大きく抑えられます。
創業時はできるだけ固定費を抑えたいという方にとって、大きなメリットといえるでしょう。
通勤や移動の時間を削減できる
バーチャルオフィスは、実際に通って作業する場所ではありません。
自宅やコワーキングスペースなど、好きな場所で仕事をしながら、事業用の住所だけを別に持つことができます。
通勤にかかる時間やコストを削減できる点は、特に在宅で仕事をする方にとってうれしいポイントです。
全国に拠点を持てる
バーチャルオフィスは、複数の都市に拠点を持つ運営会社が多くあります。
そのため、東京や大阪などの都市部に住所を構えながら、実際の活動場所は地方にあるといった使い方も可能です。
複数の拠点が必要な事業にとっては、低コストで全国展開の足がかりを作れる点が魅力です。
バーチャルオフィスのデメリット

メリットが多いバーチャルオフィスですが、利用前に知っておきたい点もあります。
対面での打ち合わせが難しい
バーチャルオフィスには、実際に作業できるスペースがありません。
そのため、取引先との対面での打ち合わせが必要になった場合、別途レンタル会議室などを手配する必要があります。
会議室利用のオプションがあるサービスを選んでおくと、急な打ち合わせにも対応しやすくなります。
電話対応や郵便物の受け取りサービスの内容を確認しておく
電話対応や郵便物の受け取り・転送は、運営会社やプランによって対応の幅が大きく異なります。
転送の頻度が少ないプランを選ぶと、重要な郵便物の確認が遅れてしまうこともあるでしょう。
契約前に、転送の頻度や電話対応の範囲をしっかり確認しておくと安心です。
コロナ融資制度とバーチャルオフィス
新型コロナウイルスの影響を受けた事業者に向けて、さまざまな融資制度が用意されてきました。
ここでは、コロナ融資制度の概要と、バーチャルオフィスを利用している場合の注意点を見ていきましょう。
コロナ融資制度の概要
コロナ融資制度は、新型コロナウイルスの影響で売上が減少した事業者を支援するために設けられた融資制度です。
日本政策金融公庫や民間金融機関、自治体など、複数の窓口から利用できる点が特徴です。
制度の詳細は経済産業省の資料にまとめられているので、申請前に確認しておくとよいでしょう。
参考:経済産業省「新型コロナウイルス感染症関連の資金繰り支援」
日本政策金融公庫の新型コロナウイルス感染症特別貸付
日本政策金融公庫では、新型コロナウイルス感染症特別貸付という制度を実施していました。
売上の減少など一定の条件を満たすことで、無担保かつ低金利での融資を受けられる仕組みになっています。
最新の取扱状況や条件については、日本政策金融公庫の公式サイトで確認してください。
民間金融機関のコロナ融資
民間金融機関でも、信用保証協会の保証付き融資を中心に、コロナ関連の融資が行われてきました。
日頃から取引のある銀行や信用金庫があれば、まずはそちらに相談してみるのがスムーズです。
自治体のコロナ融資
都道府県や市区町村が独自に実施するコロナ融資制度もあります。
自治体によって利子補給や信用保証料の補助など、支援の内容が異なるため、事業所のある自治体の窓口に確認してみましょう。
例えば東京都では、専用の相談窓口が設けられています。
バーチャルオフィス利用が融資に与える影響

バーチャルオフィスを利用していることが、融資の審査にどのように影響するのか気になる方も多いはずです。
融資の対象となるか
バーチャルオフィスを利用しているという理由だけで、融資の対象から外れることはありません。
融資の審査では、事業の実態や事業計画の内容、これまでの実績などが重視されます。
住所がバーチャルオフィスかどうかよりも、事業がどのように利益を生み出していくのかを、きちんと説明できるかどうかが大切です。
融資額や金利への影響
融資額や金利についても、住所の種類によって自動的に差がつくわけではありません。
担保の有無や事業計画の信頼性、過去の取引履歴など、複数の要素を踏まえて判断されています。
バーチャルオフィスの利用そのものよりも、事業全体の実態をどう伝えるかが、結果を左右するポイントになります。
現在の融資の種類
事業者が利用できる融資には、いくつかの種類があります。
一般融資
一般融資は、金融機関が独自の基準で審査を行い、融資の可否や条件を決定するものです。
代表的なものとして、日本政策金融公庫が扱う融資や、銀行・信用金庫のプロパー融資が挙げられます。
審査基準は金融機関によって異なるため、複数の窓口に相談してみるのもひとつの方法です。
制度融資
制度融資は、自治体・信用保証協会・金融機関が連携して提供する融資制度です。
信用保証協会が保証人の代わりとなることで、事業者は比較的低金利で融資を受けやすくなります。
利用を検討する場合は、事業所のある自治体や信用保証協会の窓口に相談してみましょう。
バーチャルオフィスでも利用しやすい融資制度

創業期の事業者や一人で経営する方でも申請しやすい融資制度を2つ紹介します。
新創業融資制度
新創業融資制度は、新たに事業を始める方や、事業を開始してから一定期間内の方を対象とした融資制度です。
無担保・無保証人で利用できる点が特徴で、創業時の資金調達手段としてよく利用されています。
あっせん融資制度
あっせん融資制度は、自治体が事業者と金融機関の間に入り、融資のあっせんを行う制度です。
自治体によって名称や条件は異なりますが、信用保証料の補助や利子補給などの支援が受けられる場合もあります。
事業所のある自治体の商工担当窓口に問い合わせてみると、利用できる制度を案内してもらえます。
バーチャルオフィスの料金プランや、開業時に役立つサポート内容については、以下の記事も参考にしてください。
バーチャルオフィスで融資を受けるときに不利にならないためのポイント

バーチャルオフィスを利用しながら融資を受けるときは、次の3点を意識しておくと、審査での印象が変わってきます。
バーチャルオフィスを利用していることを正直に伝える
登記上の住所がバーチャルオフィスであることは、隠さずに伝えるのが基本です。
融資の担当者は、登記情報を確認すれば住所の種類を把握できます。
後から指摘されるよりも、最初から事情を説明しておくほうが、印象を損ねずに済みます。
事業計画書を丁寧に作り込む
融資の審査では、事業計画書の内容が重視されます。
売上の見込みや資金の使い道、事業を継続していくための根拠を、できるだけ具体的に記載しましょう。
バーチャルオフィスを選んだ理由についても、「固定費を抑えて事業に資金を回すため」など、事業計画の中で説明できると説得力が増します。
税理士などに金融機関を紹介してもらう
税理士などの専門家に相談すると、事業内容に合った金融機関を紹介してもらえる場合があります。
事業計画書の作成についてもアドバイスを受けられるため、初めて融資を申し込む方にとっては心強いサポートになります。
融資の申請を考えている場合は、早めに専門家へ相談しておくとよいでしょう。
融資の申し込み前に、以下のポイントを確認しておきましょう。
- 登記上の住所がバーチャルオフィスであることを隠さず伝える準備ができている
- 事業計画書に売上の見込みや資金の使い道を具体的に記載している
- バーチャルオフィスを選んだ理由を事業計画の中で説明できる
- 必要に応じて税理士などの専門家に相談している
まとめ
バーチャルオフィスと融資の関係について解説しました。
バーチャルオフィスを利用しているという理由だけで、融資が不利になるわけではありません。
大切なのは、事業の実態や計画をきちんと説明できることです。
バーチャルオフィスを利用することで固定費を抑え、その分の資金を事業の成長に使うという考え方は、融資の審査でも十分に説明可能な内容です。
これから融資を検討している方は、まず事業計画書の準備から始めてみてはいかがでしょうか。
当サイトでは、様々な観点からバーチャルオフィスをご紹介しています。
色々なバーチャルオフィスが気になるという方は、下記をチェックしてみてください。
バーチャルオフィスと融資に関するQ&A
Q1. バーチャルオフィスを利用していると、融資の審査に通りにくくなりますか?
バーチャルオフィスを利用しているという理由だけで、審査に通りにくくなるわけではありません。融資の審査では、事業の実態や事業計画の内容、これまでの取引実績などが重視されます。住所の種類よりも、事業がどのように利益を生み出していくのかを具体的に説明できるかどうかが大切です。
Q2. 融資の相談先に、バーチャルオフィスを利用していることは伝えるべきですか?
伝えておくことをおすすめします。登記情報を確認すれば住所の種類は分かるため、隠す必要はありません。バーチャルオフィスを選んだ理由を「固定費を抑えて事業に資金を回すため」など、事業計画の中で説明できるようにしておくと、印象を損ねずに相談を進めやすくなります。


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